後遺障害と症状固定

後遺障害とは、適切な治療を受けても治癒ないし軽快せず身体の不具合が将来にわたって残存する状態のことを言います。

症状固定とは、これ以上治療を継続しても受傷部位の回復が期待できない状態や時期のことをいい、賠償法ないし保険学上の専門用語です。

後遺障害の認定機関として損害保険料率算出機構(損保料率機構(旧自動車保険料率算定会))がありますが、争いがあるときは、最終的に裁判所が認定します。

交通事故における後遺障害認定の実質的運用主体である損保料率機構の基本的考え方は、軽微神経症状でも器質的損傷の結果が生じたことが必要であり、その障害は、永久残存性があるとの前提にたって認定しています。

したがって、仮に14級程度の神経症状であっても、その認定は、医師所見、神経学的検査結果、レントゲン等の画像によって確認される客観的器質的損傷が合理的に疑われることが必要であり、その認定は被害者に厳しい結果をもたらすこととなる場合もあります。

訴訟における裁判所の判断は、十分な立証を尽くしてもなお、立証しきれないグレーゾーンを残しつつ(一定の被害の残存は認められるものの器質的損傷の結果であるかどうかの立証が完全ではない)、その被害程度を推定して妥当な判断をする必要があり、どうしても、障害の永久残存性を厳格には適用しない傾向があります

この結果、例えば14級(に近い不具合が認められる被害者)の場合には、後遺障害を14級と認定したうえ、その逸失利益算定につき、労働能力喪失期間を就労可能全期間ではなく、症状固定後5年程度としてその余の喪失期間を認めないという扱いをします。

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