遂行機能障害

1 症状の内容

遂行機能とは、ある目的を達成するための一連の行為を要領よく行う能力のことを言います。遂行機能障害があると、目的をもって物事を順序立てて進めていくことが困難になります。

我々が、何かをするときは、①目標設定→②計画を立案する→③実行する→④評価・判断するという順番で進めていきます。

話が大げさに聞こえるかもしれませんが、日常的にご飯を作る場合もこのような流れで見ていくとわかりやすいと思います。

例えば、味噌汁をきちんと作ろうと思ったときに、①目標は決まりました。②計画を立案ですが、何でだしをとるのか、具材は何にするのか、がこれにあたります。③現実に、実行する場合も、例えば、豆腐とじゃがいもを同じタイミングで入れたら、じゃがいもが固いままか、豆腐にすがたってしまうかといった問題が生じます。我々はこういう細かいことも要領よく進めているのです。そして、味噌を入れて味見をして、調整したりもします。

遂行機能障害があると、

 ・計画性がない

 ・段取りが悪い、要領が悪い

 ・融通が利かない

 ・決められない

 ・行動の開始の障害

が生じるために、誰にでも当たり前にできることをすることが困難になるのです。

2 症状例

・目の前の課題に取り組もうとしても、「開始」することができず、時間だけがすぎてしまう。

・次の予定をいつにしますか?と聞かれるとどうしていいかわからなくなってしまう。

・「適当なところで切り上げる」「一段落したところで休憩して」といわれてもどうしていいかわからなくなる。

・物事の順番や優先順位をつけられない。

・乗る予定だった電車が止まったりしていると、パニックになってしまう。

・事故前は料理が得意だったのに、カレーすら作ることができない。

・「卵を買ってきて」というお使いをお願いしたら、何種類かある卵のうちどれかを選ぶことができない。

・単純な仕事を依頼したのに、自分の独自のやり方にこだわって、すごく難しい仕事にしてしまう。

・以前から仕事にしていた請求書作成の「請求書」の書式がちょっと変わっただけで、どう書いていいかわからなくなってしまう。

3 家族の対応方法

声かけや援助があれば、できることが一人になるとできなくなってしまう。

家族が、一日の行動計画表を作成して、何時になったら何を最優先にすべきかを決める。

携帯電話やスマートフォンのアラーム機能を活用する。午後3時からリハビリをすると言う場合に、3時になるとアラームがなるので、自分で気がついてこうどうをすることができるようになる。

4 必要な検査

ウイスコンシン・カード・ソーティング・テスト(WCST)

トレイル・メイキング・テスト(TMT)

など


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